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 てのなか番外篇
【モノ】no/07  「GOLDEN BEST」  井上陽水

「シャンハイ」というジュモン

99/8/23

 

豪華である。スペシャルである。
もう、夢のラインナップとは、このことだ。
「井上陽水英才教育」を受けてきたワタシには、もう百科事典より、広辞苑より、現代用語のなんちゃらよりも、
電卓よりも‥‥もうなんのことだかわかんなくなってきたけど、こんな有難い、そう「有り難し」なアルバムは
ないのである。

と、言っておきながら、アルバムがリリースされれば全て買い、コンサートツアーがあれば必ず足を運ぶ、という
堅実な、忠実なファンではない。しかし、「井上陽水英才教育」は、しっかり受けてきたのだ。

日曜日の午前中、我が家のステレオセットからは、いつだって音楽が流れていた。
父は、このテの電化製品が好きで、ヒマさえあれば部品をいじってるようなヒトだった。
これがクラシックなら、ワタシの後の人生も変っていただろうが、うちのステレオセットが吐き出していた音楽
は、いわゆる「流行りモノ」だった。ニューミュージックがでてきたころには、そんな音楽が流れてきたし、
イエローマジックオーケストラも、このステレオセット経由でワタシに届いた。
「井上陽水英才教育」も、この頃に行われていたのだった。

ヒトケタの年齢のコドモに「青い便箋の悲しさ」は理解できないにちがいないが、『心もよう』を口ずさんでいた
記憶がある。

特に、印象的だったのは『なぜか上海』という曲だ。
「上海」が地名であることも知らず、ましてや、それがどこにあるかさえしらないコドモに「シャンハイ」という
音は鮮烈に届いた。
海を越えたところにある、「シャンハイ」という場所。なぜか、とてもすばらしいようなところ、だと思っていた。
そう、“なぜか”。
呪文のような「シャンハイ」というコトバが、どうしてここまで頭に焼き付いていたのかはわからないが、そのあ
たりが「井上陽水」という魅力だと思う。

小学校の高学年にもなると、ジブンでこのステレオセットをいじれるような年齢になり、その後も、この「井上陽
水英才教育」は確実に根付いていた。
RCの「シングルマン」がお気に入りなのは、どう考えても『帰れない二人』の影響にちがいない。
「北京 ベルリン ダブリン リベリア」なんて言われたって、ちっとも驚かないのは、すでに「井上陽水」の免
疫ができているからか。
「仲よしこよしは なんだかあやしい」と思っているオトナになってしまったのも『青空、ひとりきり』のせい、だ。

ステレオセットの主がいなくなった今、『少年時代』と『人生が二度あれば』を聞くと、泣きのスイッチが入って
しまう母。彼女の人生にも、確実に「井上陽水」という音楽が刻まれている。

なんていう曲が全部入ってる上に、さらに28曲もの名曲が収録されてるので「有り難し」、なワケだ。

GOLDEN BEST


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